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04年2月に発売された『独り暮らしをつくる100』は今春、おかげさまで5年周年を迎え、発行も8刷となりました。
5年経った今でも、書店に並び、新しい読者の
皆さんにご愛読いただけるなんて・・。発売当初は思いもよらなかったことで、本当に有り難く、これまでこの本を支えてくださった多くの方に、感謝の気持ちでいっぱいです。



「思い出がいっぱい。私の出発点となった本」



『独り暮らしをつくる100』が出版されてから、この本を読んだメーカーさんや雑誌、新聞社の方々・・各方面の皆さんから「お仕事しませんか?」と声をかけていただき、私としても新しいチャレンジや幅広い活動のきっかけとなりました。
今でも、ほとんどの皆さんとお付き合いが続いていて、一冊の本からはじまった多くの出会いに、感慨深い思いがします。

雑誌社では、フリンジのようにタックメモが貼られた『独り暮らしをつくる100』を見かけたり、「これ一冊で勉強になりましたよ〜」と仰ってくれる編集者の方がいたり。読者としても、熱心に読んだ上で、お声をかけてくださったんだなと、すごく有り難かったのを覚えています.。


書店では、書店員さんがオリジナルP O P を作ってくれているのを見て、感激したことがありました。自らもVT R出演した『王様のブランチ』や、FMラジオの生放送・・いろんな出来事一つ一つがこの本の、大切な思い出となって積み重なっています。




「読者の方とお会いして・・てへへ」


大切な思い出の一つには、「読者の方にお会いすること」もあります。実際お会いする読者の皆さんは可愛い雰囲気ながら、どこか燐とした印象の方が多くて、ファンだとお聞きして、私のほうがドキマギしたくらいです。

どんな言葉も嬉しかったですが、「目からウロコでした」と言われると「そうなんだぁぁ」と飛び上がるような気持ちでしたその方にとってこれまで「なんだかよく解らない」状態だったインテリアが、
この本を読んで「あぁ、そういうことだったんだ!」と納得してもらえたのかなと、本当に嬉しく思いました。

仕事をしていると、大変なときも辛いときもあります。それでも、読者の方が寄せてくれる、温かい気持ちこそが「自分の力になっているんだ」とあらためて思います。だからいい加減な(恥ずかしい)仕事はしちゃいけない、といつも思います。

皆さんの「役に立ったよ」の声があったからこそ、今こうやって5周年を迎えることができています。本当に有り難うございます。心をこめてそうお伝えしたいです。



「日本の住まいがよくなることに、一生を捧げよう」



以前もインタビューで答えたことがあるのですが、この本が出てからは、「自分の一生は、日本の住まいがよくなることに捧げたい」と思うようになりました。

“捧げる“はおおげさかもしれませんが、本を通して、私は皆さんの住まいがよりよくなるお手伝いをしたい。そして、本を読んでくださる皆さんに、「住まいへ手をかける楽しさ」を知って、小さいことでも実践してもらいたいと、思っています。

住まう人、一人一人の実践が積み重なっていけば、きっと草の根のようにしっかり地面に足のついた姿で、狭く平板な日本の住空間も、よりよいものになっていくと信じています。

本を通してアドバイスをするのも、商品開発に関わりモノを提供するのも、どちらもよい住まいをつくる上で大切な要素です。これからもこの目標を胸に、西へ東へ働きかけていきたいと思います。


               うんうん、そうだ、そうだ。











 


今回、5周年記念ということで、これまで買ってくれた皆さんに心ばかり何かお礼をしたいと考え、企画したのがこちらです。題して「マイベスト1・しおり」&「なんと私には名前があったのだ」、の2本立て。

この本にはスピン(しおりヒモ)がないので、しおりを作りました。しおりの種類はA 、B の2タイプ。A は、「マイベスト1・しおり」です。「これがいちばんいい」と思ったページに、ぜひ挟んでください。次に読み返すとき、気になるページが探しやすいのと同時に、100項目中の1/100、マイベストに選んだページがちょっと特別に見えるはず!

下をクリックすると画面がでます。しばし本棚から本を取り出し、好きなページとともにお祝い気分で楽しんでいただけたら嬉しいです。



   
 











 


09年も新生活シーズンを迎えようとしています。あらためて本のご紹介です。まだ読んでない、これから読んでみようかなという方は、参考になさってくださいね。



●インテリアの基礎をがっちり、つかむのだ!


『独り暮らしをつくる100』は、独り暮らしを通して、インテリアの基本や考えかた、生活への取り組みを100個つづった本です。


「○○スタイル」や「収納テク!」といった本は素敵だし便利だけど、 自分で一からインテリアをつくるときは、基本的な解説や考えかたを教えてもらったほうが、その人らしい部屋づくりができるはず。そう考えてつくりました(本文No.5より)。

たとえば、

●「インテリア」とひとくちに言っても、「レイアウト」と「コーディネート」があること(No.08)
●隠す収納と見せる収納の違い?(No.23)
●面によって変わる、色の影響力(No.71)
 

というふうに考えかたの基本を押さえています。そこに独り暮らし特有の問題、「限られたスペース」をどう住みこなすか? について指南をしています。

レイアウトや家具、色、生活・・インテリアのかかる範囲は多岐に及びます。それをできるだけコンパクトに、「これ一冊を読めば、だいたい理解できるぞ」というふうに構成しました。


また自身の経験や考えをコラム的に綴ったページ
 
●シンプルを嘗めるでない(No.67)
●美しいカタチに惚れろ(No.77)
●美を支えてる?(No99)    

も何かのヒントになれば幸いです。



●一人じゃなく、独り暮らしなのだ!

独り暮らしは、スペースも予算も限られます。なかなか厳しい条件下ですが、だからこそ知恵を生かして暮らしたいと思います。「狭い部屋でもくつろぐ部屋にするには?」「造りつけ収納つかいかた」」など実践的なヒントは、すぐ部屋づくりの参考にしていただけると思います。


私はこの本で「ひとりぐらし」を「ひとり・一人」と表記せずに「独り」としています。それは「ひとりぐらし」が単なる人数の話ではなく、「個」の生活=独りだと思うからです。

「個」というのは、「個人」であり「個性」です。

親元を離れてすぐの独り暮らしほど、自分の「個」に向き合って生活をする時期はありません。「私はどんなインテリアが好きなんだろう?」「自炊はどんなふうにしよう?」・・インテリア、住まいかた、暮らしへの考え、お金の使いかた。この時期に実践したり、学んだりしたことが、きっと自分らしい、きらきらした「個」をつくるのだと思います。

せっかくのこのチャンスを無駄にせず、良い感じに生かして欲しい、そんな思いもあって、100個にはインテリアのノウハウだけでなく、掃除や食事、住まい全般についてもページを割いて、独り暮らし全体を応援しています。




●(右・文章)+(左・イラスト)= 解りやすい!


最後に少し、レイアウトやデザインについて。

100個は、ほとんどが見開き2ページで完結しています。左ページにイラスト、右ページに文章です。文章を読んでふむふむ、イラストを見てさらに納得、そういうつくりにしています。

とにかくわかりやすく。 そう思って体裁も、配置のバランスも、字のフォントやタイトル位置、文章の字間に至るまで、コツコツ検証しながら自分でデザインしていきました。読んでくださった方が、「わかりやすくて、さら〜と読んじゃった」、と思ってくれたら、なによりデザイナー冥利につきます。


立ち読みページです。クリックすると大きくなりますので、どんな感じか内容もご覧くださいね。




以上、長くお付き合い有り難うございました。今春は新著の予定はありませんが、今は新しい本の構想をいろいろ練っています。どうぞお楽しみに!




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